トップのリサーチモジュール内の、[キーワード] および [キーワードフレーズ] のセクションでは、分析対象となるサイトにトラフィックを送っている全てのキーワードを理解することができます。検索から流入するトラフィックの全体像を把握することで、マーケットシェアを理解できるだけでなく、自社サイトのコンテンツ、ランディングページ、広告キャンペーンなどを最適化することができます。
さらに、このセクションで利用可能な各種フィルターを活用して、SEO戦略に必要なフルインサイトを取得することで、効果の出ている(あるいは出ていない)施策を判別できます。
本記事では、下記の3点について説明します。
競争力のあるトラフィックフィルターはどこにあるか?
本機能の場所: [ウェブサイト分析] > [サーチトラフィック] > [キーワード] [キーワードフレーズ]
競争力のあるトラフィックフィルターを使うと、各キーワードについて、分析対象とする複数サイト間でどのようなトラフィックシェアとなっているかを理解できます。
競争力のあるトラフィックでフィルターするには:
- キーワード一覧の上部に表示される [競争力のあるトラフィック] フィルターを使います
- ドロップダウンから、下記のいずれかを選択します:
- キーワードの機会:競合他社がトラフィックを獲得しているが、分析対象サイトには0-1%しかトラフィックを送っていないキーワードだけに絞り込む
- キーワードの損失:トラフィックシェアで、分析対象サイトが競合他社に負けている(トラフィックシェアが1-20%の)キーワードだけに絞り込む
- 獲得しているキーワード:競合他社と比較して、トラフィックの大部分を分析対象サイト(トラフィックシェアが80-90%)に送っているキーワードだけに絞り込む
- 競争力の高いキーワード:分析対象サイトと競合他社へ送っているトラフィックシェアの競合力が高いキーワードだけに絞り込む(分析対象サイトへのトラフィックシェアが20-60%)
- カスタムのトラフィックシェア:分析対象サイトのトラフィックシェアを細かくカスタマイズしたい場合には、このフィルターを選択して、トラフィックシェアの割合を細かく設定することができます。 - 上記いずれかを選択後、[適用する] ボタンをクリックします
競争力のあるトラフィックフィルターは、SEO、有料検索、そしてコンテンツ戦略において、キーワード、ランディングページやコンテンツを最適化する上で非常に強力な機能です。キーワードフレーズを使うと、さらに多くのインサイトを得ることができるので、検索戦略全体で自社の強みや弱みをデータに基づいて理解することができます。
競合他社サイトを追加すると、トラフィックシェアに基づく最も効果的な検索キーワードを浮上させることのできる各種フィルターが表示されます。
「Apples to Apples」、つまり同一条件下で比較しましょう。より規模の大きい競合他社サイトがトラフィックを獲得しているキーワードを効果的に獲得するには、それぞれのサイト同士を比較します。このように競合他社が「勝っている」キーワードを浮上させることで、自社のマーケットシェアを成長させることができます。
上記で紹介した、異なる競争力フィルターを使って、様々な角度から獲得すべきキーワードを決定しましょう。
尚、キーワードリストにフィルターをかける際には、[適用する] ボタンを忘れずにクリックしてください。
- キーワードの機会
競合他社サイトがトラフィックを獲得している一方、自社サイトでは獲得できていないキーワードを把握しましょう。このフィルターを使用すると、自社サイトが獲得しているトラフィックシェアが、競合サイトに対して0-1%の、非ブランドキーワードだけに絞り込まれます。
下記の例では、TargetとCostcoそれぞれのサイトがトラフィックを獲得しているキーワードリストが表示されています。自社がWalmartであると仮定すると、まずこのリストからは「gift ideas」というキーワードを選択して、ここから新しいトラフィックを獲得、シェアを増やすことが考えらえるでしょう。
- キーワードの損失
自社サイトで戦略的にターゲットしているにもかかわらず、競合他社サイトにトラフィックシェアで負けているキーワードを把握しましょう。このフィルターを使用すると、自社サイトが獲得しているトラフィックシェアが、競合サイトに対して1-20%のキーワードだけに絞り込まれます。
下記の例では、CNNが獲得するトラフィックシェアがNY Timesと比較して顕著に多いキーワードが表示されています。ここからわかることは、NY Timesはこれらキーワードを獲得しきれていない ー つまりCNNに負けているキーワードと理解することができます。
- 獲得しているキーワード
自社サイトが多くのトラフィックを獲得できているキーワードを俯瞰的に把握しましょう。ここで表示されるキーワードからは、自社サイトが既に一定量のトラフィックを獲得できているということになります。このフィルターを使用すると、自社サイトが獲得しているトラフィックシェアが、競合サイトに対して80-90%のキーワードだけに絞り込まれます。
下記の例では、「faux fur coat」「puffer jacket」などのキーワードでZaraが大部分のトラフィックを獲得できていることがわかります。既に獲得できるキーワードであっても、そのトラフィックシェアを維持するため、また競合他社サイトに奪われないよう、モニターしておく必要があります。
- 競争力の高いキーワード
自社サイトと競合他社サイト双方が激しく競合しているキーワードをモニターしましょう。このフィルターを使用すると、分析対象としているサイトが全般的に一定量のトラフィックを獲得しているキーワードだけに絞り込まれます。
下記の例では、Coursera、EdX、Udacityがそれぞれ一定のトラフィックを獲得していることがわかります。自社がオンラインのラーニングサービス提供者で、このマーケットへの参画を希望している場合、これらキーワードを含めたコンテンツ戦略を立てるのが良いでしょう。
- カスタムのトラフィックシェア
特定のトラフィックシェアでカスタム設定したい場合には、このフィルターを使って、分析対象サイト間でのシェア%を細かく設定して、カスタムフィルターを作成することができます。
下記の例では、Alibabaが特定のビジネスケースを念頭においた分析をしていると仮定します。そのために、自社サイトへ一定のトラフィック(ここでは0-65%とします)を送り、且つ競合のAliexpressにはそれより多くの(ここでは65-99%とします)トラフィックを送っているキーワードを理解したいなどという場合です。この条件でフィルター設定すると、「Alibaba Express」という自社ブランド名を含むキーワードが、実はAliexpressに対してより多くのトラフィックを送っていることがわかります。
このセクションで得たインサイトをどのように日々の業務に活用すべきか?
SEOマネジャーであれば、これら各種フィルターを活用した次のようなアクションをお勧めします。
- 検索エンジン最適化と各種マーケティング施策に反映できる競合分析を行う
- 自社サイトで新しいトラフィックを獲得できる可能性の高いキーワードを探す(キーワードの機会 フィルターを使用)
- 競合他社サイトにトラフィックで負けているキーワードを把握する(キーワードの損失 フィルターを使用)
- ターゲットすべきキーワードリストとそれを使ったトピックリストを作成する
- 自社がトラフィックを獲得できているキーワードをモニターする(獲得しているキーワード フィルターを使用)
- 自社サイトのコンテンツ、マーケティングコラテラル(動画、ソーシャルメディア、メールマーケティングなど)、ランディングページなどを最適化する
PPCマネジャーであれば、次のようなアクションをお勧めします。
- 競合他社サイトの有料検索戦略を分析する
- 最大のROIが期待できるキーワードに投資する(キーワードの機会 フィルターを使用)
- ターゲットすべきキーワードリストとそれを使ったトピックリストを作成する
- 自社がトラフィックを獲得できているキーワードをモニターする(獲得しているキーワード フィルターを使用)
- ランディングページのコピーを最適化する
シミラーウェブのプラットフォーム にログインして、早速キーワードのフィルターを使ってみましょう!
次のステップ:
- ターゲット、またはモニターすべきキーワードで、キーワードグループを作成する
- モニターすべきキーワードリストをダッシュボードに追加して、変化があった場合の通知アラートを受信設定する
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